本学では、学生アンケート(授業アンケート・学習状況調査)を回答率約7割~8割と比較的高い回答率で実施しています。しかしながら、集計は行っているもののそれ止まりになっていることに課題を感じていました。 各教員が自身の授業アンケート結果を見て、学生の声を反映させて授業を改善していくというのは、制度的な取り組みとして根付いていますが、カリキュラムや全学レベルの教育改善に授業アンケートを十分に活用できていないのではないかという課題感がありました。より具体的な分析を行い、教学課題の発見や改善を図っていく必要があり、BIツール導入を検討しました。
ヨリソル導入前も、BIツールの導入をしておりましが、現場レベルの活用にハードルの高さを感じていました。特に使いこなせるまで学習コストがそれなりにかかる点がネックでした。ヨリソル導入のタイミングで人事異動があり、もともと使用していたBIツールに精通していた職員が異動になり、個人のスキルに頼っていることについて、改めて課題があると感じました。
また、根本的な理由として、テキストデータを扱いたかったということがあります。これまで使っていたBIツールでも扱うことはできますが、非常に難易度が高いと感じたため、より使いやすいシステムを探していた中で、ヨリソルに出会いました。アンケート調査で得た意見をしっかりと活用するためには、テキスト分析ができるテキストマイニングの機能が必要だと考えており、その点も優れているヨリソルを選びました。
そうですね、解消したと思います。
ヨリソルは、比較的使いやすいです。BIツール的な要素はもちろんですが、予め分析する軸が準備されていますので、一般的な事務スキルを持っていれば、多くの職員が使えるシステムかなと思います。非常に大きなメリットと感じております。
工数の削減という面でも大きく貢献できたと考えています。アセスメントにおいて、アンケート分析をしているのですが、今回は全てヨリソルでデータを作成し、学科及び教養教育を担当する基盤教育機構に提供しました。従来の授業アンケートでは、全学的な集計しか行われていませんでしたが、ヨリソルでは学生のGPAや授業の分類ごとにデータを作成することができました。より詳細な解釈分析が可能になりました。
さらに、教職員のアカウント情報をもとに柔軟な権限設定が可能なため、適切な権限の範囲でダッシュボードの共有ができます。
本学の場合は、学科単位での教育改善に活用しやすいと考えています。他の学科と比較して、自分たちの授業はどうなのかという観点から見ることができます。たとえば、2022年度の授業アンケートにおいて、食物栄養学科の授業難易度について、「ちょうどよい」という回答が多いですが、そうした回答結果となる状況が学科の提供する授業として適切なのかどうかについて議論がされています。管理栄養士課程の場合、管理栄養士国家試験合格が最重要の結果になりますが、模試の結果等を踏まえると学生が「難しい」と感じるようなレベルで授業展開をする必要があるかもしれません。